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サブ3.5ランナーのマラソン記録、古墳を楽しもCHANNEL!で伝えきれないこと

野口王墓古墳【天武・持統天皇/檜隈大内陵】:奈良県高市郡明日香村(2013.11.04)

この古墳は現在、ほぼ確定として天武・持統天皇陵に比定されていますが、かつては、見瀬丸山古墳とどちらがそれかという点で行き来をした経緯があります。
見瀬丸山古墳も合葬されているので、確かに類似する点はあります。
場所も同じ明日香村と言いながらも結構離れていますが、陵墓の比定というのは難しいものなんですね。

この古墳に関しては、最近新しい情報がありました。
2014年2月21日立ち入り調査が行われたのです。
近年立ち入り調査が不定期ながら数多く実施されるようになりましたね。
調査では、石室の石材について新しい発見がありました。
調査によれば、墳丘にある凝灰岩の石材が複数個所で確認され、高松塚古墳の石材とよく似ていて、二上山の石材だということ。このような情報は、測量図面だけではわからないのですごく貴重です。

墳形に関しては、立ち入り調査の情報も事前の情報も変わらず八角墳で五段築成。
天武天皇の父となる舒明天皇の古墳(段ノ塚古墳)と比較するとより八角墳としての完成度が上がっているように素人目には思います。

この古墳の一番見栄えがするアングルとしては、この角度かなぁと思ってます。

墳形はわかりづらいものの、丁度草木に現代の人工物が隠れるんです。
ここから少しでも移動するとブルーシートが見えたりと見栄えが悪くなるんです(苦笑)。

この古墳は利便性の良いところにあるので、明日香村に行くと何度でも前を行き来することになりますが、それでもいつも立ち止まってしまいます。

■野口王墓(天武・持統天皇陵)
■場所 奈良県高市郡明日香村
■形状 八角形墳
■規模 東西58m 高さ9m
■築造時期 687年