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サブ3.5ランナーのマラソン記録、古墳を楽しもCHANNEL!で伝えきれないこと

散田金谷古墳:石川県羽咋郡宝達志水町(2015.9.21)

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羽咋郡は金沢から能登に向かう入口のような場所で、富山に向けて分岐した街道もあって、歴史上は要所であったと思われる地域です。
今は、すっかりのどかな田園風景と、海岸線は砂浜を車で走ることができる「渚ドライブウェイ」が観光スポットとなっていますが。
この要所にある古墳が散田金谷古墳【さんでんかなやこふん】です。
実は大学時代に、自分の属していた考古学チームが測量を依頼されこの古墳の石室を測量したことがありました。
その時担当したのは向って右側の玄室から羨道まで。
確か寒い時期で雨が降っていてコンディションとしては良くなかったことを記憶していますが、
なぜ測量をしなくてはいけなくなったのかの理由が思い出せません(苦笑)。
この古墳の測量は過去に終えられていて、図面がすでにあったのですが、何か理由があって再測量の必要があったようなのです。
ともかく"傭兵"として右壁をやらせてもらいました。
 
この古墳は、円墳で、特徴は大規模な横穴式石室に横向きに設置された特殊な家形石棺が内臓されているところです。
今も石室内に置かれているので当時の様子がよく分かります(中には入れません)。
石室の画像からわかるように、神社の屋根に見られる千木(ちぎ)上の突起物が見られます。
石室の規模は全長9.85m、玄室の長さ5.72m、奥壁幅2.65mと地方の古墳としては大変巨大で測量しがいのある大きさでした。
 
現在は整備がされていて、古墳チェックが簡単にできるようになっているので、近くを通られる際にはぜひ石室を見学されることをお勧めします。
子供2人連れて行きましたが、足元も問題なく見学することができました。
 
率先して登っていく二人!

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石室正面から

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右壁(測量がなつかしい!)

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■散田金谷古墳
■場所 石川県羽咋郡宝達志水町
■形状 円墳(長円形)
■規模 長径21m、短径18.5m
■築造時期 6世紀後半