●いたすけ古墳(前方後円墳/全長:146m/時期:5世紀中頃)
8番目というと巨大古墳がひしめく百舌鳥古墳群ではあまり目立たない規模ですが、146mというととんでもない大きさですね。
さらに周濠が巡っているので普通に考えて巨大な古墳ですね。
ただ、いたすけ古墳が規模以上にメジャーである理由が遺跡保存運動にあります。
私も生まれていない遠い昔になりますが、戦後復興期に宅地開発のために多くの古墳が破壊されたそうです。
古墳の破壊に関しては、群馬での残骸のような古墳イメージはつきます。
いたすけ古墳もその例にもれず、昭和30年、宅地開発のために破壊されそうになりました。
当時は遺跡保存という市民運動など考えられなかった時代、故森浩一先生たちにより保存運動が活発に行われ現在があるということです。
森先生は同志社大学で教授をされ「町人学者」と自称し勲章等はすべてお断りをしたという異端な方。
旧制堺中学に通われていたということなのでこの辺りは地元なのでしょうか。
いたすけ古墳を見て、森先生が百舌鳥古墳群に囲まれて育ったんだなと聖地を堪能しました。
ただ、この古墳はタヌキが住んでいるのが有名らしくて、古墳保護かタヌキが大事かという
ちょっとした論争になっているようですね。
古墳チェック後に知りました。
古墳自体は、柵がされていて近づけなくなっているので詳細なチェックはできません。
周濠のさらに周りの柵の外から眺めることになります。
古墳のくびれ部はよくわかります。