滝大塚古墳をチェックした後、石川県民にはおなじみ能登一の宮、気多大社(けたたいしゃ)に立ち寄ってきました。
この日は2020年9月21日、コロナ禍の影響で人は少なかったです。
祭神は大己貴命。社伝では第8代孝元天皇の御代に祭神の大己貴命が出雲から300余神を率いてこの地に来降したらしいです。また背後にある「入らずの森」の中には、奥宮があって祭神は素盞鳴尊と奇稲田姫命。出雲の神様が並びます。
これが「入らずの森」。入れません。。。
ともかく、大己貴命に素盞鳴尊に奇稲田姫命と出雲の神様が祀られているのが気多大社。ちなみに気多大社の「気多(けた)」を「気が多い」とか、参拝客を増やすため?にスピリチュアルな方向で露出が多く地元でも「気多」の意味を改めて話題にするなんてことはほぼありません。
ということで気多大社そのものに関してではなく、暇な備忘ブログとして「気多」の関連を書き出してみることにします。祭神が出雲系なので出雲の”気多”で検索してみると即出てきました。
因幡の白兎!
鳥取市白兎観光協会さんのブログが写真が豊富で分かり良かったです。
白兎の昔話は有名なので、まとめだけ書くと
・ウサギが島に流された
・鰐(サメ)を騙して岸まで並ばせ背中を渡った
・最後にバレて毛をはぎ取られた
・オオナムチがその後やってきて治療のアドバイスをした
この際の海岸が、「気多ノ前(けたのさき」(PHOTOは観光協会さんブログより転載)
気多ノ前は鳥取市で出雲ではありませんが、白兎の神話由来の場所であることから、気多のルーツはやはり出雲?
この視点で改めて気多大社を眺めてみると、境内には、奥津島神社(祭神:奥津島姫命)が存在するんです。奥津島姫命というのは、宗像三女神の一人で、沖ノ島にある沖津宮の祭神、多紀理毘売命(たきりびめ)の別名です。
鳥取の淤岐島(おきのしま)と宗像市の沖ノ島(おきのしま)は別の島ですが、気多に紐づくキーワードは、出雲と能登を強く結びつけるように感じます。
そんなことを思いめぐらしながら静かな境内を歩きました。
ちなみに出雲と能登の考古学の視点で前方後方墳が注目されます。時代がいろいろと飛んでしまいますが、ものすごいデータ整理をされているぺんさんという方の資料をお借りします(ぺんさん快くご許可いただきありがとうございます)。
前方後方墳の数は島根県と石川県が際立って多いことが確認できます。気多大社から随分脱線してしまいましたが、出雲との関連で気多大社を訪れると違った感覚に到れるかもしれません。