コロナ影響でいろんなことが遅延している中、どうも最近中学始まったばかりなのに定期テストがあるようです。勉強の邪魔にならない程度に教科書を覗いた続きです(笑)。
テストの範囲に入っているのかわからないけど、大宝律令と平城京という頁。奈良時代へ入ろうとしている段階ですね。自分が小学生だった頃と変わっては無いですが、暇つぶしに読んでいるといくつから気になるところは出てきてしまいます。
しかし歴史の授業を教える先生も大変ですね。凝縮されてキーワードの羅列になっている情報を子供たちに伝えられるか?
●大宝律令について
暗記問題の典型となる大宝律令。701年大宝律令、718年養老律令と覚えてしまう訳ですが、授業を度外視するならぜひ子供に教えたいのは、その後の破綻ですね。構造としては良かったんですが、結局当時の力量からすると運用できず、制度設計の破綻を平安時代に追加策で補うことになります。それが「令義解」。「令義解」も暗記問題の単語として「令集解」と並列で覚えることになると歴史の面白さはかき消されてしまうのですが、教科書見ると仕方ないと思えてしまいます。この流れは本当にダイナミックで面白いんですが教科書の制約では伝えらない残念さ!(苦笑)。
●貴族について
この言葉が協調されているのは自分の頃には無かったことかなと。貴族の定義の説明を制約ある時間でするのも大変難儀です。先生、おそらく省略してるでしょう。
ただ確かにここで記載する意味はあります。日本の貴族は律令制度の中で定義され、従五位下以上の位階を示します。こんな話を小学生にしても何の興味も湧かないでしょうけど、本当はめちゃめちゃ面白い展開が可能です。
例えば時代は下りますが、平安時代『源氏物語』での光源氏の息子夕霧は元服すると六位になります。光源氏の息子なのになんと貴族定義外なんですね。紫式部の発想のダイナミックさ!当時の感覚でこのような設計ができるなんて!っと話題をつなげてしまうと延々に授業は終わらなくなりますし、時代区分で授業していると脱線すぎてしまってダメなんでしょうけど、歴史はつながっているので本当は脱線話題を至る所でしたいものです。
1頁だけでどれだけ時間使えばという具合ですが、次の頁に見えている、墾田永年私財法も本当は現在と照らし合わせて考えてみると、小学生であってもすごく身近に感じられる話題になるのじゃないかなと思ってるんですけど、またの機会に。
また息子は定期テストの勉強でそれどころじゃないので、こんな無駄話をしている余裕は全くありません(笑)。